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旧中山道六十九次を歩く第23回
守山宿〜京都・三条大橋(最終回)
2005年7月27日〜29日
 2005年7月27日、品川から夜行バス草津駅行きマリーン号22時20分に出発する。今回は旧中山道歩きの最終回で、大津あたりに宿泊して2泊3日(夜行1泊含む)で31kmを歩く予定だ。草津から京都は旧東海道で一度歩いたところなので幾らか気楽だ。
 翌日7月28日午前5時45分草津駅着。前回は腕時計を置き忘れたので、今回はビニール袋に全てを入れることにした。旧道に戻るまで10分ほどかかる。ほたる通りのゲートをくぐり、突き当たる。朝日屋セトモノ屋を左折するとすぐに宇野本家造り酒屋、対向に八幡神宮がある。
 蝋燭屋はどこだと縁台に新聞を広げて読んでいる親父さんに聞くと「この店だが・・・」という。店の中が暗くて判らなかったのだが、店の中を見せていただいた。親父さんは明治8年創業の4代目山中陽一氏で、初代は酒屋もしていて近所はみな旅籠屋だったという。京都から歩いて、1泊目に丁度良い距離だったのだろう。親父さんに「この店で一番古く残っている物は?」と聞くとしばらく考えて、黒光りした大黒柱を指差した。「ひい爺さんが、これだけは後世に残してくれ」店側から見ると余り高さが見えないが、裏の茶の間側から見るとドーンと高さ16mはありそうだ。
山中陽一氏

     
                     
東門院 

 右手に仁王門の見える東門院がある。ここは江戸時代朝鮮使節の宿泊地だった場所で、由緒ある寺のようだ。本堂はさほど古くは無いが、東門は古い。本尊の十一面観音は昭和61年の火災で焼失した。仁王門の不動明王と毘沙門天像は藤原時代作で重要文化財。「立正安国」像のある寺院の向かいに古い家並みが残る。

    
                 
「右東海道 左中山道」


大宝神社 狛犬は
 今宿1丁目3−1あたりで、山下正右衛門宅。6時55分今宿一里塚が一本残る。この先閻魔堂村、ついで東粟田市に入り、大宝神社を通過。入り口の狛犬は重要文化材とか。7時20分、この先の右角の喫茶店バンビでモーニングコーヒーをとる。7時48分、草津市に入り東海道本線が左に迫る。立体交差高架を左折し背の低いガードをくぐり、突き当りを左折、室町時代の建立で重文の伊佐佐神社、しばらくしてアーケード「くさつ駅前市場」に入る。途中サカエマチの料亭大井川角を左折した覚善寺前に「右東海道、左中山道」道標が建つ。ここが旧東海道と旧中山道の合流点だ。4年ぶりの再訪か。アーケードが終わり、右角に見覚えのある延命地蔵尊堂。本陣、脇本陣、街道交流館を抜け、太田酒造所を過ぎる。

    
                   
  瀬田の唐橋 

 4km歩き月輪池、大江4丁目の瀬田小学校先の角を左折し、道なりに瀬田の唐橋へ。近江八景の一つ「瀬田夕照」として有名だ。快晴で森に出ると蝉時雨が地鳴りのように響く。左手に周り、丹念に写真撮影、ホームページトップに歴史を語る写真を求めていたので、ここをターゲットに狙っていたのだ。昭和52年にコンクリの橋に建て替えられたもので、昔訪れた時はまだ木造だった記憶がある。欄干の擬宝珠は昔のままだ。

京阪電鉄石山坂線の踏切を渡り、次の交差点を右折し道なりに。日本電気工場の周りを回り、若宮八幡神社へ。

表門は膳所城取り壊しの時、移築したものだ。和田神社先の浜まで足を伸ばしたが、シャッターチャンスに恵まれず。

若宮八幡神社

義仲寺

12時30分、義仲寺手前、蕎麦を食べたくて、一本北の大通りに出て手打ち蕎麦の「四国」で昼食をとる。戻って、義仲寺へ、200円の拝観料を支払い、義仲の墓、芭蕉の墓を参拝する。


30分ほど歩き、唯泉寺、地蔵尊、すだれ老舗、隣に「大津魚忠」、登録有形文化財とか。13時50分、札の辻を左折する。700mも行くと京阪電鉄直ぐ右手踏切を越えて、蝉丸神社下社、境内はとても涼しい。歌手や芸能人、受験者の参詣者が多いようだ。逢坂峠を越えると「日本一のうなぎ・鯉 かねよ」に出る。下ったところ、京阪京津線追分駅に向かい、15時05分発の浜大津駅行きに乗車。
     


 これからは、本日の宿探しをする。阪急電鉄の駅員に間違って教えられた観光案内所を求めて、散々歩かされくたくたになる。もう8時間も歩いてきたんだから、これ以上歩かせるなよ〜。
 結局、JR大津駅2階の観光案内所で紹介された琵琶湖ホテルの素泊まりで、1泊9,600円に決めた。温泉があること、琵琶湖眺望に優れていること、隣に「浜大津アーカス」というショッピングモールがあり、夕食に便利なことがここに決めた理由だ。
    
                   
 
琵琶湖眺望 

 琵琶湖ホテルは8階のツインで、広さ、眺望に優れ満足だ。30.4度の単純泉で加温・循環ろ過式で内風呂に比べ露天風呂は成分が薄いようだ。2日ぶりにひげをそろうと思ったら、浴室に鏡が無い。更衣室の洗面所の湯はぬるいし、いかがなものか。夕食は「浜大津アーカス」の和食処「京の華錦」で食事を取る。お酒は滋賀県の地酒「大治郎」、コクがありうまい。
  
 翌日7月29日6時10分にホテルを出て、京阪電鉄京津線に乗り、追分駅まで戻る。6時40分から快晴の中、歩き始める。蝉時雨と車の騒音で朝から騒然としている。すぐ太鼓櫓楼門のある閑栖寺を通過。7時、山科廻り六地蔵に着く。1150年前の建立で、六角形の延命地蔵尊。2km先の東海道本線のガードをくぐり、バーバー志佐を左折、道なりに800mで亀水不動尊。ここでは大変な方に出会う。45年間欠かさず清掃と御参りを絶やさない73歳の岩田さんだ。昔はこの近所にいたそうで、今はバイクで毎日通っている。年二回護摩焚きを盛大に主催している。岩田さんがお題目を一心に唱える中を後にした。
六角形の延命地蔵尊

亀水不動尊

亀水不動尊


 下って三条通りに合流し、左手に大規模な蹴上げ浄水場、「三条神宮通り」の右手が平安神宮、左手が知恩院。あと500mというところで8時15分、あるぺんROZEで朝食を採る。パンにオレンジジュース、新聞を読み、到着を前に落ち着いた時間か。三条通りの両脇のあちこちに小さなお地蔵様が見えるが、脇目も振らずに鴨川にかかる三条大橋へ、8時43分、到着する。

    
 江戸日本橋から旧中山道を歩き始めて3年10ヶ月、旧東海道を歩き始めて5年3ヶ月で2回目の三条大橋となる。(2005.8 マツノヒデマサ) 


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